出会いの途中過程
生まれたがっているたましいに体を貸し、生まれてからは、基本的な愛と人を信頼する心を育てて、社会に送りだすまでが親の仕事です。
子どもが12歳から15歳ぐらいになるまでのこと。
そのあとは、経済的に必要な援助をするだけになります。
そのとき、必要以上に金銭を与えるのは、子どもにとって決していいことではありません。
「自分で生きるためのお金は自分で稼ぐ」という自立心を損なうことになるからです。
子どもが家を出たい、と言いだしたなら、喜ばしいこと。
親の目から見て、まだまだ生活できるだけのお金を稼げるはずがない、と思ったとしても、一度やって みさせればいいのです。ただ、そのときにいくつかの約束もしておくほうがいいでしょう。
まず、「絶対に親に頼らない」ということ。
次に、「もし生活に困って、借金をつくったとしても、親が立て替えたりはしない」ということを念押ししてください。
また、「絶対に人様からお金を借りたりして迷惑をかけてはいけない。
万一、迷惑をかけた場合は、1人前の大人として、かけた迷惑は自分であがなう」ということも必要です。
そういった内容を念書にして、お互いのサインを交わすぐらいのことをしてもいいと思います。
家を出るなら、自分で責任を持って、覚悟を決めて生きていけということを明言してください。
どんなことでも親が子どもの身代わりになってやろうとするのは、どうでしょうか。
とりわけ経済的にゆとりのある親は、つい援助してしまいがちですが、そうしていると、いつまでたっても子どもは自立できません。
本当に子どものことを思うなら、ギリギリまで、これ以上放っておくと本当に危ない、というところまで手を貸さない。
そういう姿勢も必要です。
相手を1人前の大人として扱うことが大切なのです。
そういう扱われ方をされることで、「自分はもう子どもではない、責任のある大人なのだ」という自覚が、子どもの側にも生まれます。
すると、社会に出ても通用する金銭感覚が養われるのです。
いつまでも金銭の援助をする人は、子どもをかわいがっているかのように見えますが、本当の意味の愛情ではないことを理解してください。
時期がきたら厳しく突き放し、覚悟を決めさせるのが、本当の愛です。
「バイトして貯めたお金で、家を出たのだよ」と自慢げに言う若い人を見ると、いつも思います。
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